My Rustic Style

好きなデザインで、お気に入りの空間作り。

RUSTIC

What is it?

 


我が家の家具や小物などのインテリア・デザインを一通り観察してみると、完全にイクレクティックだ。

 

 

eclectic (ĭ-klĕk′tĭk)


Selecting or employing individual elements from a variety of sources, systems, or styles.
Made up of or combining elements from a variety of sources.

-The American Heritage® Dictionary of the English Language, 5th Edition

 

 

簡単に言えば、色々なスタイルのデザインがごちゃ混ぜになっている、ということ。

 

リビング・ルームのソファやリクライニングシートは、IKEAのコンテンポラリーなデザインだし、それに合わせて、メディア・コンソールやコーヒーテーブルも、Anthropologieのコンテンポラリー・スタイルにしてある。主寝室の家具は、フレンチ・スタイルのアンティークで、ピアノ・ルーム(と呼んでいる書斎)には、安物のピアノに合わせて、トラディショナルな本棚とウィングチェアーが置いてある。この2脚のウィングチェアーは、以前大きな家具屋を営んでいた夫の両親から受け継いだものだ。最近、布地を張り替えたばかりなのだが、椅子のフレームに合わせて、非常にトラディショナルなパターンの布にした。大きなガラス板がトップのダイニング・テーブルはモダン調だし、私が使用しているデスクは3つとも、スタイルがバラバラなアンティーク。カントリー調の小物も多く、統一感が全く無い。

長年の間、気に入ったものを少しずつ買い集めていった結果なのだが、この『気に入ったもの』のスタイルに統一性は無い。

VictorianやEdwardianに憧れ、フレンチ・カントリーなどのカントリー調にもキュンキュンする。コロニアルも好き。そうかと言えば、和に影響されて誕生したミッドセンチュリーのクリーンなラインも捨てがたいし、無機質なインダストリアルなデザインやコンテンポラリーなものも、実は大好物である。なので、その時の気分によって、好きなスタイルが変わることも。

ただ、そんなイクレクティックな好みの中にも、ただ一つだけ、あるエレメントの統一性があった。RUSTIC(ラスティック)であること。

ラスティックなデザインの定義は、自分には難しくてうまく説明出来ないが、敢えて言えば、時の流れを感じる様な古いものだったり、使い込まれているものだったり、オーガニックでナチュラルなものを取り入れるデザインのこと。朽ち果てた感が美しいのだ。アメリカでは10年程前から大人気のファームハウスやBoho(ボーホー)、コースタル(ビーチ風)が有名だ。

スタイルの観点から厳密に言えば、恐らくこのラスティック・スタイルは、モダンやコンテンポラリー・スタイルの対極に存在すると思う。

 

例えば、最近日本のSNSでよく見かけるのが、ホテル風のインテリア・デザイン。シンプルな色調にストレート・ライン。最新のテクノロジーに無駄を省いたクリーンなスタイル、これはモダンとかコンテンポラリーの類いだ。コンテンポラリー・デザインの進化の延長線上に、恐らくミニマリズムがあるのではないか、と思っている。

我が家にいながら、まるでホテルに滞在しているかの様な気分を味わえる、新しく、無機質でシンプルな空間。そこには、ラスティックなエレメントは無い。

これを非常にオシャレと感じる人は多いと思うが、私の独断で言えば、どれもハイエンドな手術室や独房という冷たい感じしかしない。

まあ、これは完全に個人の好みなので、ここでは好き勝手を言っているだけで、それプラス、日本人があまりアンティークのモノを好まないのは経験上わかっている。それはそれでno problem。

けれども、このコンテンポラリーの王道、ホテル風のインテリア・デザインの中に、流木の棚を付けたり、錆びた古い金属製のチェストや椅子を置けば、途端にラスティックなモダン(コンテンポラリー)という新たなデザインになるのだから、ラスティックというエレメントは侮れないと思う。

 

 

私が愛読しているインテリア・デザイン本。「モダン・ラスティック」

 

で、結局、何が言いたかったのかと言うと、アンティークをこよなく愛する自分は、マイホームのリフォームにあたって、ラスティック・スタイルにしたい、ということw 

壁や家具、照明器具、蛇口に至るまで、ラスティック・スタイルで行こうと思う。

 

 



地下室に、部屋の配置に沿ってフレームが付けられていく。