最近ちょこちょこと、ダイニングルームを片付け始めている。
ダイニングルームとは名ばかりで、家族たちが小さかった頃は、宿題やプロジェクトをする部屋になっていた。私が、「子供は自室で勉強させるより、親の目の届く所で勉強させるべし」という変な持論を持っていたので、彼らの自室にはデスクを置かせなかったのだ。一番上の子なんて、大学の寮に入って初めて、個人の勉強机を使うようになったくらいである。
だから、ダイニングルームには、ダイニング・テーブル・セット以外に、Barテーブルの様な背の高いPC用のデスクや、小さな本棚まで置いてあった。
おまけに、昨年私が日本で暮らしていた間に、夫がコピー機やらシュレッダーを持ち込んでしまったので、私が帰宅した時には、山積みの書類があちらこちらに散乱していて、とてもダイニングが出来る状況ではなかった。テーブルの上や床いっぱいに積み重なった紙、紙、紙!!
日本の実家の遺品整理や処分で、すっかり疲労困憊してやっと帰国した私には、随分な仕打ちだと思った。デリカシーの無さと掃除をしない夫に殺意が湧いたのは言うまでもない。🔚💀
なので、何とかダイニング・テーブル周辺だけはきちんと片付けて、無事に今年のお正月は、ダイニングルームで食事をする事が出来た。
そして、家族達も居なくなった今、ダイニングルームにデスクや本棚を置いておく理由も無く、調度良いタイミングなので、ついでにカップボードや本棚の中身を整理しながら、同時に家具の位置も変えてみようと思い立った。
まだまだ片付かないのだが、今回は思い切って、大量に溜まっていたレシピ本や大好きな料理雑誌をリサイクルにも出した。デスクと本棚だけでなく、結婚前から夫が持っていた立派なコンソールも処分する(売りに出す)ことにした。私の好みではないから仕方がないw
そんな風に黙々と片付けている中、思いがけず、愛読しているお料理雑誌Bon Appetitのハードカバー・バージョンを見つけた。確かこれ、ずっと昔にお義母さんから譲り受けた一冊だ。
懐かしさのあまりページを捲ってみたら、何とお義母さんがクリップしたと思われるレシピの切り抜きが挟んであった。おまけに、お義母さんの手書き付き。夫に見せたら、とても嬉しそうにしていた。
レシピの切り抜きを読んでいたら、突然思い出したことがあった。それは、パンプキン・スープを作った時のこと。我が家では昔から、日系のスーパーで日本のカボチャを買っては、よくパンプキン・スープを作っていた。家族皆、大好きなスープである。だから、お義母さんやお義父さん達と囲む食卓にも、何度かパンプキン・スープが登場した。大好評だった。
ただ、アメリカの普通のスーパーでは日本のカボチャのような甘いパンプキンが見つからない、といつも溢(こぼ)していたのを覚えている。
その後しばらく経って、そう言えばお義母さんが、パンプキンではないけれど、スクワッシュで作る美味しいスープのレシピを見つけたのよ、と教えてくれたことがあったのだ。カレー粉を入れるのよ、とか何とか言っていた記憶が...。その時は、へ〜そうなんですか!食べてみたい!なんて、軽く受け流していただけと思うのだが、ひょっとしたら、この本の中にそのレシピの切り抜きを挟んでくれていたのか⁉️
えーーー⁉️
お義母さんが亡くなって11年も経った後に気付くなんて〜😢
お義母さんの優しさに、再び包まれたような感覚を覚えた。本当に、柔らかな陽射しのような、誰にでも優しく、優雅でエレガントな女性だった。
と言うことで、そのレシピでスープを作ることにした。Whole Foodsでスクワッシュを探す。
調度今がシーズンなので、たくさんの種類のスクワッシュが売られている。
個人的には、エイコーン・スクワッシュの方が美味しいと思うのだが、レシピはバターナット・スクワッシュだったので、バターナットを購入。ねっとり感がカボチャに近いかな?
その他のingredientsは、洋梨と梨のネクター、カレー粉、後はパンプキン・スープとほぼ同じだった。
小さい方のオーブンで、種を取り除いたスクワッシュをベイクする。
スライスした玉ねぎと洋梨をバターで炒め、そこにお野菜で出したスープ、洋梨ネクター、ベイクしたスクワッシュ、カレー粉を入れて煮込み、少し冷めたらミキサーでピューレ状に。仕上げにクリームと塩こしょうで味を整える。
お味は、梨の爽やかな甘みとカレー粉のエキゾティックな風合いがとてもマッチしていて美味しかった。「パンプキン・スープの方が美味しいよ」とは夫の感想だが、いやいや、これはこれでsophisticatedなお味が非常に素晴らしい。単純な夫にはわからないのだろう。
スープと一緒に、チキンとアップルのbratwurst(ドイツ版ホットドッグ)にチリを合わせたチリ・ドッグ、そしてブルーチーズ・コールスローをディナーに。
チリ・ドッグは、以前、ハロウィーンのお弁当に作って末っ子に大不評だったスパゲッティ・ヘアーをアレンジしてみた。これを見た瞬間、夫はため息を吐いていた。えーw
ちなみに、このスパゲッティ・ヘアー、ただ単にスパゲッティを乗せるだけのチートではない。そんな姑息な手を使わないのが、私のプライドであり、モットーでもある。
ちなみにこのチリ・ドッグのレシピは、以前、ガイ・フィエーリ氏の人気番組だった『Drive-Ins Dives』で見たもの。特に、ブルーチーズ・コールスローは、個人的にお気に入りのものだ。
昨夜、ガレージ・ドアーと新車のMINIをコネクトさせようと、夫がセッティングしていたのだが、MINIの楽しいところは、こういうディテールが可愛いところである。
夜になるとドアーのハンドルが光って、こんな風にライトアップされるのだ。
それでは今週も笑顔でお過ごしください!